2016年のお礼と当校の取り組み(総括)
Face to Face English Schoolは、無事2016年を終えることができました。
これもひとえに留学に来てくださった生徒さんたちのおかげであり、また先生たち、スタッフたちの努力の賜物であると感じております。厚く御礼申し上げます。
ご存知の通り、私たちの学校は小さく、生徒さんとスタッフを合わせても50~60名しかいません。
けれども「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という諺があるように、規模は小さくても他の学校にはない特色を持つ「普通ではない学校」「とんがった学校」を目指してやってきました。
その結果、口コミを中心にして多くの方が留学にお越しくださり、また考えられないくらいたくさんのリピーターの方が再留学に来てくださるようになりました。
初めて留学に来てくださる生徒さんに対しては感謝の気持ちでいっぱいですが、留学を終えた後、再度リピーターとして戻ってきてくださる生徒さんに対しては感謝と同時に「自分たちが目指していた方向性は間違っていなかった」という感慨深い思いを抱かせていただいております。
私たちがこの学校を運営していくにあたり、まず大前提として考えたのは
「どうしたら英語が伸びる環境を提供できるか」
という点です。
予算や可能・不可能はさておき、とにかく「英語を伸ばすことができる環境とは?」ということを徹底的に考えました。
その際、私が数々の学校に留学をして実際に体験したことはとても役に立ちました。
私は大規模の学校、小規模の学校、フィリピン人だけの学校、ネイティブだけの学校、様々な学校を渡り歩き、実際に体験して多くの気づきを得ることができました。
以下にフィリピン留学に関する「重要な気づき」の例を5つだけあげさせていただきます。
1.留学をしても夜間帯や休日は、あまり英語を話せない
これはつまり、留学に行っても英語を話すのは授業中だけで、授業が終われば英語を使う機会が激減するということです。さらに言うと、休日は英語を使う機会がもっと減ります。
2.多国籍の生徒がいてもあまり交流の場がない
学校の中に多国籍の生徒がいても、母国語が同じ生徒同士が集まってグループを作り、結局母国語で話をするという光景を何度も見ました。すでにグループが出来上がってしまっているので、違う国籍の生徒さんとあまり交流することができません
3.EOPを絶対視する必要はない
EOP(英語以外を使ってはいけない制度)というルールがある学校がたくさんあります(当校も任意でEOPをしています)。ただ、このEOPを設けても、生徒同士の口数が減って無言になる…ということがしばしば起こります。
また、日本人同士がEOPをしても、お互いの英語力が低いと間違った英会話だけを続けてしまうので逆効果になる場合もあります。
4.アルバイト講師はお勧めできない
フィリピン人講師の場合、客観的に見て「正社員」と「アルバイト」ではかなり英語力に差があります。これは特に大規模校に言えることですが、大規模校では繁忙期に大量の臨時講師(アルバイト)を雇い、閑散期に彼らを放出するということがよく行われています。この臨時講師の英語力は、おせじにも高いとは言えません。英語講師を本職として長い間英語を教えている講師と比べると、正直かなりの差があると感じます
5.ネイティブ講師の発音は重要
フィリピン人の発音だけを聞いていると、欧米圏のネイティブと話をした際、うまく聞き取れないことが多々あります。フィリピン人の場合、正社員できちんと訓練されている講師は発音もきれいで訛りもほとんど感じないのですが、一般的にフィリピン人は英語をクリアーに発音する人が多いのに対し、ネイティブは単語と単語を連結(リエゾン)させて、流れるように発音する人が多いという特徴があります。
どちらがいいというわけではありませんが、このリエゾンの発音に慣れていないと欧米圏でうまく聞き取れないという事態に陥ってしまいます。
これら1~5の問題点を解消することが、「英語力をしっかりと伸ばす環境」につながるのだと考え、私たちは前述の通り、予算や可能・不可能を度外視してこの問題解決に取り組みました。
◎Face to Face English Schoolの取り組み
1の問題に対して(授業以外でも英語を使う)
これはHPなどでも何度もお伝えしていますが、私たちは「住み込み講師」と共同生活をする学校のスタイルを確立しました。当校には22名の英語講師がいますが、その半数以上(12名)が現在、住み込み講師として宿舎に住んでいます。
生徒さんの定員が約23名ですので、生徒さん2名に対して講師1名になるような比率です。住み込み講師をこれだけ大量に配置しているのはフィリピンでは他にないと思います。なぜなら住み込み講師が増えると大幅な支出の増加と利益の圧迫につながりますので、ビジネスの観点から言えば普通の学校であれば絶対に取らない方法だからです。
けれども、当校の大前提は「英語力が伸びる環境」の追求ですので、あえて普通ではない方法を取り入れ、たくさんの住み込み講師と共同生活をしていただき、夜間帯でも休日でもいつでも英語を使える環境を提供しています。
2の問題に対して(他の生徒さんとの交流)
Face to Face English Schoolは、生徒さんの大半が日本人ですが、少ないながらも他の国籍の生徒さん(韓国人、タイ人、中国人、サウジアラビア人)も留学に来ていただいております。また、最近は台湾で当校の認知度があがっており、かなりたくさんの台湾人留学生が来られるようになってきました。
普通の学校の場合、留学中は自分の部屋に閉じこもって勉強をするのが一般的です。そのため他の生徒さんとの交流があまりできず、ましてや違う国籍の生徒さんと親しくなるチャンスは非常に少ないのが現実です。
一方、当校は一軒家を宿舎として利用しています。現在7つの一軒家があり、そこに生徒さんと住み込み講師がわかれて滞在しています。一軒家の最大の魅力は「リビング」や「ダイニング」などの共有スペースがあるという点です。自分の部屋以外にこういった共有スペースがあるというのは、他の生徒さんとの交流にとっては非常に有益です。
実際、この共有スペースは毎日活用されていて、生徒さんや住み込み講師と一緒にコーヒーを飲んだり、映画を見たり、キッチンで一緒に料理を作ったり、英語を交えた交流の場になっています。
たとえ国籍が違う生徒さんがいても、交流スペースがある限りすぐに親しくなることができるのが一軒家の魅力です。
3の問題点に対して(EOPよりも効果のある取り組み)
当校はEOP制度を否定しているわけではありません。したがいまして、任意でEOPを設け、チャレンジされている方もいます。ただ、英語が苦手な日本人同士がEOPをするよりも、当校にはたくさんの住み込み講師がいるのですから、彼らと積極的に英語で話をすることを推奨しています。
また、住み込み講師以外の講師とも一緒に外出したり、レストランやショッピングモールに行ったりすることもよく行われています。生徒さんと講師の距離を可能な限り近くし、様々な場面で英語を使えるように促しているわけです。
さらに、講師たちとFBやLINEなどで友達になり、チャットをしている生徒さんもたくさんいます。講師たちは英語で様々な投稿をしますので、それを読んだり、投稿に対して英語でコメントをしたり…そういった英語での交流もどんどん図ることができます
4の問題点に対して(アルバイト講師のレベルについて)
私は大規模校で、たくさんのアルバイト講師の授業を受けましたが、そのときは正直失望することもありました。中にはいい先生もいましたが、中には「どうせ1、2か月で退職するのだから真剣にならなくてもいい」といった考えがありありと伺える先生がいたり、「もともと英語講師を目指していたわけじゃないのでうまく教えることができない」といった人も実際いました。
留学を成功させるのはもちろん本人さんの努力によるところが大きいのですが、生徒さんを励まし、コーチのように寄り添ってサポートしてくれる講師の存在も非常に大切です。
このコーチがやる気のない人やそもそも教える能力がない人だった場合、明らかに英語力の伸び方は遅くなります。
当校はその重要性を認識し、現在いる22名の講師は全員正社員として採用しています。
正社員ということで、Face to Face English Schoolに根ざし、一人ひとりの生徒さんとしっかり向き合ってもらうことで、そのコーチとしての役割を発揮してもらっています。
アルバイト職員との違いは歴然としていますので、その点も大きな魅力だと思います。
5の問題点に対して(ネイティブ講師の採用)
この点に関しては、当校は開校以来ずっとネイティブ講師(および準ネイティブ講師:ハーフなど)を採用して来ました。
ネイティブ講師の場合、就労ビザが必要になりますので人件費の面でかなり負担がかかります。しかし、ネイティブの発音をしっかりと聞くことで、リスニング力を向上させていただきたいという思いから、追加費用なしで全員の生徒さんに彼らのマンツーマン授業を毎日受けてもらっています。
また、ネイティブの採用に関しては「若い人を採用する」という点を重視しています。フィリピンにはリタイヤしたネイティブの年配者がたくさんいますが、当校では「若いネイティブの人」を積極的に採用しています。
なぜなら、私自身が年配者のネイティブスピーカーの授業を受けて感じたのですが、年配者の場合「話すスピードが遅い」もしくは「リタイアした一般の人なので、英語講師としての資質に関しては?の人も多い」といった率直な感想を抱いたからです。
ネイティブスピーカーの授業の大きなメリットは、「ネイティブ特有の早くて流ちょうな英語の発音に慣れる」という点だと思うので、そもそも話すスピードが遅い場合はあまり意味がないように感じています。
その点を踏まえて、当校では「早口」のネイティブ講師たちが在籍しています(笑)
2016年の締めくくりとして、改めてFace to Face English Schoolの取り組みについて総括をしましたが、来年も引き続き「英語力をとことんアップさせる学校」を目指してより一層努力していきたいと思います。
小規模学校の強みを活かして、オンリーワンの学校になれるようにスタッフ一同全力で取り組ませていただきます。
来年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
ここタガイタイでみなさんとお会いできることを楽しみにしております!
フィリピン留学ならFace to Face English School!